【アメリカ駐在員の商社マン経験談】~本当にあった辛い話 #2~

前回、【アメリカ駐在員の商社マン経験談】~本当にあった辛い話 #1~という記事を書かせて頂きました。
今回はその第二弾という形で、商社マンがアメリカ駐在期間に経験した辛かったエピソードをお届けいたします。

この記事は以下のような方におすすめです。

  • 仕事が辛すぎて、辞めたいと思っている方
  • 仕事のストレスが強すぎて、心がやられている方
  • 他人の仕事の地獄を見て、少し孤独感を解消したい方
  • 駐在商社マンの仕事の闇を少し触れてみたい方

それでは早速見ていきましょう!

目次

パワハラ上司と中間管理職

私は、アメリカに駐在し、Sales Managerという役職でアメリカ人部下を8人ほど抱えてました。
そして、私の上司がパワハラ上司の駐在員でした。

部下の8名はいずれもアメリカ人で、大卒もいれば、高卒の人もいます。やる気のある人もいれば、やる気のない人もいます。そのため、ミスは出ます。
ただ、このパワハラ上司はスーパー完璧主義で、特に帳簿がきれいになっていないと嫌という、経理や財務にいそうな性格の営業部長でした。笑

そのため、現地社員が$5の計上ミスをし、$5なら早々に損失計上して、消込みしようと考えたのですが、
パワハラ上司からは、原因究明と再発防止策を出すまで損計上は認めない、と言われました。
確かにパワハラ上司の言っていることは理想的ではあるのですが、そもそも日本の本社にいるような優秀な事務社員を採用しているわけでもなく、貸借対照表の意味も分からない人に経理処理やらせているわけで・・・
そして、私、中間管理職の駐在員も毎日超多忙で、この$5の経理処理ミスに付き合っている時間などないわけで・・・

ということで、時間を作り、現地スタッフと原因究明と再発防止策を話し合うことに・・・

そこで、その現地スタッフも自分のミスは認めつつも、本当に毎日忙しいので、「本当に$5払うから損計上させてくれ、なんなら$10払うから損計上させてくれ」と言ってました。

というやり取りをしながら、原因究明と再発防止策を提示すると、今度はパワハラ上司からは、その原因と再発防止策に関する質問が飛んできて、最後に「絶対これで、今後はミスが起きないというなら承認するけどいい?」といういつもの決め台詞の「絶対」を使ってきました。

「絶対」など世の中にはないのですが、ここでは「はい」と言わないと話が進まないので、「はい、大丈夫です」と言って、処理を進めるということが多々ありました。

関係部署とも対立するようなパワハラ上司でしたので、関係部署に突っ込みをされるような帳簿にはしたくない、ということで経理処理もきっちりしたい、そして、売上目標なども計画通りピッタリ行くか、行かない場合にはその理由を完璧に答えたい、ということでずっと数字を見てました。笑。もはや、営業部ではない。。。

責任を取りたくない管理職

また、このパワハラ上司はとにかく自分の出世が大事。なので、自分のキャリアに傷がつくようなことはしたくありません。

折角、商社に勤めていて投資案件をできる環境下にいながら、基本投資案件は怖いので積極的には動かず、自分の上司から指示された投資案件だけを取り組み、提案というものをしません。

以前、投資案件の稟議を回す前に実証実験をしようという話になり、その実験(マーケティング)をするのに約150万円ほど発生することがわかりました。ただ、非常に面白いコンセプトだったため、日本側からも是非進めてはどうか、という話があったのですが、パワハラ上司が「150万円出して、失敗したらどうするんだ?日本に説明できない」として闇に葬り去られました。

管理職の給与が高いのは、それなりに責任が大きくなるから給与が高いのであって、責任を取りたくないのであれば、もはやその役職にいる意味はないわけです。

「橋を叩いて渡る」と、慎重な行動を表すときに使われますが、このパワハラ上司について言えば、「橋が壊れるまで叩いて、結局渡らない」という表現が当てはまります。

日本の役員

少し話はそれますが、身近な話ですと、東日本大震災の時の原発事故の責任を追及された、東電の当時社長などが損害賠償の判決を受けました。また、何年か前には日本のメーカー役員がアメリカの独占禁止法で実刑を受けて牢屋に入りました。

日本では、ただ何となくサラリーマンから出世して部長や役員、そして社長になっていきますが、そこには大きな責任というものが付いてくるということを忘れてはいけません。上記に書いたような実例を考えると日本の役員報酬は、その責任範疇と比べると低すぎるような気がします。

そして話をパワハラ上司に戻しますと、上記のようなことがありますので責任を取りたくない役職者というものが出てきてしまうのかもしれません。

話はそれましたが、私のシカゴ駐在中の仕事は地獄そのものであり、失われた5年間となりました。

次回はもう少し明るい記事を書くように致します。笑

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この記事を書いた人

17年12月よりイリノイ州駐在

【夫】

長野出身、アメリカ在住

30代 田舎育ちで、田舎を抜け出し、結果田舎が好きになった男

趣味: 野球、旅行、映画鑑賞、読書

学生時代は野球に没頭。商社マンに憧れて、総合商社へ入社し、社畜となる。

マネタイズを考えているときが一番幸せ。

老後はカリフォルニアのオレンジカウンティでのんびり過ごすこと。

日々の気づきや、アメリカ生活に役立つ情報をお届けしていきます。


【妻】

愛知出身、アメリカ在住

30代 娘2人(4歳、0歳)、犬1匹(ミニチュアシュナウザー)

元旅行代理店総合職、結婚を機に退職し、現在は専業主婦

趣味:旅行、映画、ドラマ鑑賞、キャンプ

好きなことは食べること、旅行に行くこと。

2年前からキャンプをはじめてドはまり中。今シーズンもできるだけたくさん行きたい!

駐在妻のリアルな日常をブログに書いていきたいと思います。

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