みなさん、こんにちは!
所謂、東証一部上場の総合商社で勤務する私がこれまで仕事の中で、感じた違和感を皆様にわかりやすく解説したいと思います。そのため、今回はすべて野球に例えてお話させて頂きます。
野球のルールがわからない方や、野球が嫌いな方はこの記事は適当に読み流してください。
この記事は以下のような方におすすめです。
- 大企業から内定をもらい、来年就職予定の方
- これから就職活動をされる方
- 大企業勤務で日々お疲れの方
- 商社マンの方
- 野球好きの方
それでは早速、私の総合商社での経験を踏まえて、大企業あるあるのような形で、大企業病とはどんなものなのかについてみていきましょう。
センターを守る重鎮たち
私はレフトを守っています。そして、センターにはなぜか30人くらい守っている人たち(日本の幹部)がいます。センターにみんないるのでライトを守る人はいません。
そこで、ライトにフライが上がります。そうすると、センターの30人が「レフトにいるお前!フライだぞ!!取りに行け!」と言います。私は必死に走って、レフトからライトに上がったフライを取りに行きます。
ただ、レフトからライトは遠いので、もちろんヒットになってしまい、センターの30人が動かないので、私がボールを拾い、内野に返している間にランニングホームランになってしました。
息切れをしてゼーゼー言っている私にセンターの30人が声をかけてきます。「お前!何やってんだ!ランニングホームランになってしまったじゃないか!」と。
センターを守る重鎮たちというのは、これまで自分たちが仕事をしてきたやり方・進め方は熟知していますが、その範疇ではないことが起きると、自分のコンフォートゾーンから出たがりません。そして、上の立場を利用し、下の人間に対応するよう指示をするのですが、もちろんうまくいかないこともあるし、無茶苦茶なこともあります。
それでも失敗すると、「俺のせいではなく、お前のせいだ」ということにして、自分にはバツが付かないようにします。
ちなみにこの時私がライトフライを取った場合はセンターの人たちが「いやー、あれを取りに行けと指示したのは私なんですよ~」と試合後のインタビューで言います。
観客席に座っている先輩
私がレフトを守っていると、レフトスタンドから声がします。「おい!レフトのお前!先輩が観に来ているのに挨拶もねーのか!おい、聞いてるのか!!」という罵声が聞こえます。
プレー中にも関わらず、レフトスタンドを振り返り、脱帽して挨拶するように求めてきます。
そうです。引退した先輩です。
関連会社に行くと、たまにもともと同じ商社で働いていたけど、役職定年でその関連会社に転籍になったというおじさんに会います。一応、親会社で働く私の方が立場的には上なのですが、そのおじさんはいつまで経っても親会社の総合商社勤務気分でいます。
そのため、若い後輩を見ると「挨拶がねーぞ」と意味不明なことを言ってきますが、そもそもこちらはそのおじさんを知りません。
とにかく全力疾走 その1
私がレフトを守っていると、フライがこちらに上がりました。ただ、はっきりとボールはレフトスタンドに切れていき、スタンドの奥の方に入っていきそうです。
そこで、私は明らかにファウルボールなのでボールを追うのを止めました。すると、ベンチから「おい!!レフト!!お前なんで全力疾走しないんだ!!まだわからないだろ!!フェンスに当たるぐらいの全力疾走で気合を見せろ!!」と言ってきます。
本質は別として、とにかく頑張る・気合を出す・根性・・・
バブル時代を味わった方々やそれ以前の方々はこれらを好む傾向があります。本質を考えてしまう最近の若者とは合いませんので、気を付けましょう。
とにかく全力疾走 その2
アメリカチームとの試合中。アメリカ選手がバッターでファウルを打った時、明らかにファウルだったのでそのバッターは一塁には走らず、そのままバッターボックスに残っていました。
その次の回、私がバッターボックスに入り、ファウルを打ちました。明らかにファウルだったので私も一塁に向かって走らず、そのままバッターボックスに残りました。
すると、ベンチから罵声が聞こえます。「おい、お前!!なぜ一塁に全力疾走しないんだ!!お前は気合が足りない!気持ちで負けている!」と言われました。
さらに続けて、「お前の先輩たちはみんな今のようなファウルボールでも全力で一塁まで走るぞ!えらいだろ!お前も見習え!」と言われました。
これを見ていたアメリカ人選手たちが「???」という顔をしています。
この根性論。アメリカ人には本当に理解ができません。明らかにファウルなのだからむしろそんなところで全力疾走する方が無駄と思うでしょう。日本企業で働いていると無駄なことは多くあります。
きっと皆さん、無駄だと思いながらも同調圧力や権威主義的な何かに動かされて、そのまま従っているのかもしれません。
バブル崩壊後、失われた30年と言われ、私を含めた世代は「低金利政策」の時代しか経験したことがありません。
この日本の失われた30年というのも、上述したような日本の組織文化が影響しているのかもしれません。
それではまた!!