こんにちは♪
今日は、「大企業病」をテーマに記事を書きます。大企業病とは何なのか?その特徴から、皆さんが働いている会社が該当しないか、確認してみてください。
大企業病になっている会社では生産性が落ちるだけでなく、そこで働く社員のモチベーションも低下します。
私もこれまで、所謂、大企業を渡り歩いてきましたが、残念ながら大企業はどこもある程度大企業病を患っていますし、それを完全になくすことはできないように思います。そんな環境の中、自分の人生設計やキャリア設計をするのが嫌で、私はアメリカ移住を決意しました。
この記事が大企業病の問診票としてだけではなく、皆様が人生を見つめなおす機会になれば幸いです。
大企業病の特徴1: 意思決定者が多く、スピードが遅い
まず最初に、「意思決定者が多く、スピードが遅い」というのが大企業病の特徴です。
大企業と取引経験のある方や、大企業で働いたことがある方ならわかると思いますが、大企業の書類にはハンコがたくさん押してあります。特に社内稟議書関係はめちゃくちゃたくさんの人のハンコが押してあるので、結局だれが責任を取るのかがよくわかりません。
これは少しトリックがありまして、企業側からすれば特定の人間の責任にしたくないという思惑があります。。。
なので、多くの人を意思決定者にして、たくさんのハンコを押しておくことで後で問題になったときに「これだけ多くの人が確認して承認したものだから、仕方ないね」という曖昧さをあえて残しておきたいのです。
さらに、この結果、社内承認のスピードが遅くなり、また「責任を取りたくない!」みたいな姿勢の人間がいるとその人が承認前にやたら確認してくるので、尚更社内承認に時間が掛かってしまいます。
ペーパーレスになったことで社内承認は、ほぼ社内システム上で行われるようになりましたが、それでもこの「意思決定者が多い」という点は依然から変わっていません。これは日本企業の特徴とも言われており、日本企業の生産性が低い原因のひとつです。
大企業病の特徴2: 挑戦しなくなる
続いて、「挑戦しなくなる」です。
簡単にまとめてしまうと、挑戦などしなくても目の前の仕事をこなしていればそれなりに稼げるシステムが出来上がっていて、収入もそれなりにあるので、挑戦することをしなくなります。
大企業というのは大きな組織で従業員が1000人、10,000人以上など本当にたくさんいます。もちろん社内でも知らない人ばかりですし、社長なんて入社式依頼、直接お目にかかったことがないなんてことはザラです。
このように大きな組織となると、一人ひとりの社員が視座を上げることなく、自分の周辺の仕事にしか関心を向けなくなります。これはある程度仕方のないことではあるとは思います。
ただ、このような風土が会社全体としてどうするべきなのか、という考えの欠如につながり、チャレンジングな挑戦をしなくなってしまう、というものがあります。
考え方を変えようと努力している大企業もありますが、「失敗を許さない」風土というのがどうしても残っています。ですので、挑戦して失敗してしまったあとにグループ会社に飛ばされたり、左遷・降格などを恐れて挑戦できなくなってしまう、ということもあります。
また、上司がパワハラ系ですと、失敗すると尋常でないほど責められることもありますので、そういった環境から挑戦することをあきらめてしまっているのだと思います。
大企業病の特徴3: 根回し・社内政治
続いては、「根回し・社内政治」です。
どこの会社でも意見は合わない人は必ずいます。大企業になりますと、何かの稟議を上げる際、その承認ルートに必ず、反対意見の人が含まれていますので、そのような人から承認を得るには稟議を正式に回す前に、事前に事細かな説明をし、どういったメリットがあるのか説明して、丸め込む・・・という作業が必須になります。
ですので、基本的に稟議を正式に回す時には基本的に承認者全員への根回しは完了した状態になっています。
ただ、この根回しに膨大な時間と労力を使います。この意味の分からない根回しに嫌気がさしてしまう人は多いです。
また、社内政治があり、対立している部署や気に入らない課長などがいると、「この仕事はあいつの部署と連携してもいいが、あいつが気に食わないので、おれたちだけで進めよう」という判断も往々にしてあります。
勿論、その対立相手の人がかなりの曲者であれば、このような判断もいいかと思いますが個人的な好き嫌いが判断に加わることが多分にあります。
ほんと、いい大人がなにしてるんだ・・・という話です。笑
この根回しや社内政治というのは大企業の典型的なものだと思いますが、何より、このような活動は日本企業の生産性を世界的に見て低下させている要因です。このようなことはすぐにやめるべきですし、このような人間レベルが低い状況になってしまうのは年功序列という人事システムが残っているのが要因だと私は思っています。
大企業病の特徴4: 商習慣を変えられない
続いて、「商習慣を変えられない」というものです。特に長年利益を出し続けているような部署の場合、「俺たちのやり方は正しい!俺たちのビジネスモデル最高じゃん!」というハッピーな思考になります。
こうなると、知らないうちに世の中や世界の商習慣・ビジネスモデルが変わったり、ゲームチェンジャーが表れて、利益が毎年少しずつ下がりだしても、「気合が足りない!がんばるぞ!」という中身のない方針を出しがちです。
本来は「どのような理由で利益が下がってきているのか、そしてそれを乗り越えるには自分たちは何をすべきで何を捨てるべきなのか」を考え・実行することは必須です。
ですが、このようなハッピー思考に陥っている組織・人間は、問題の本質には目をつぶり小手先だけでなんとかしようとしますので、完全に泥船に乗ったまま出航している状況です。
こういう考え方はいろんなビジネス本でも紹介されているので、「こんなの当たり前だろう」と思う人は多いと思います。私も学生のころからビジネス本を読んでいたので、当然だと思っていましたが、組織というのは哀れなもので、群れになるとこんな当然のことができなくなります。
特に、その組織のトップがハッピー思考で、本質から目をそらすような人間の場合はまさにこの問題が深刻になります。
大企業病の特徴5: 内向的な営業
続いては、「内向的な営業」です。
会社規模が大きくなればなるほど、社内報告が多いです。ですので、お客さんが何が欲しいというよりも「社内にどうやって報告しよう。あ、これは上司から聞かれるからお客さんに聞こう」というような思考を持っている人はたくさんいると思います。
ですので、お客さんとの打ち合わせも、社内に報告する情報を得るための報告となってしまうパターンが非常に多いです。私はこのような姿勢で営業をしているような営業マンには厳しく注意しています。
社内で褒められたいから顧客から情報を取る、社内の人が知りたがっているから情報を取る、という姿勢は絶対悪いわけではないですが、大事なのはそのような姿勢をお客さんに気づかれては絶対にいけないし、そのような質問ばかりをお客さんにしたときに相手がどう思うかを考えた方がいいです。もちろん、お客さんから情報を取る際、お客さんに対しても何か有益な情報を出してあげて、win-winな状態にすることは鉄則です。
さて、今日は私の経験も踏まえて、「大企業病の問診票」というテーマで記事を書いてみました。
皆さんの会社はいかがでしょうか?
今後もお役に立てる記事を配信していきます!!!